KitsShino

KitsShino’s blog

日本語英語脳内スイッチ活性化を目指す

「頑張る」ってどういう事?

 私は、自分自身の事を「自分に甘く、他人に(ちょっと)厳しい」奴だと自覚している。だが、そんな私でも北米人の自分への甘さには、日々、開いた口が塞がらない。例えば、テレビのリアリティーショーなどで、負けてその場を去る人の常套句「I am proud of myself!(私は、自分を誇りに思う)に、いやいや、根性が足りなかっただけでしょうと突っ込みを入れた日本人は私だけじゃないはず。

 

ウチの夫は、優しくて家事も上手にこなして、実家の両親にも細やかな気配りで、家族のことを第一に考える素晴らしいパートナーだが、粘りとか意地とか根性という言葉は辞書にないらしい。己の限界の手前でストップするので、キャパが小さい気がするが、それは彼だけのせいじゃなくて、北米社会全体或いは英語思考の副作用とでも捉えるしかないだろう。一般的に、日本人は「頑張れ」と言われたら「自分の持てる力以上を出し、結果を出すんだ」という意味が込められているとわかるが、何故かこれが英訳されると「Do your best」とか「Work hard」になってしまう。英語にはそれ以上の「頑張り」は、存在しないのか?残念ながら、私には見える「Do your best」の先は、夫の青い目には見えていないし、見えようがない。それでも、夫婦は繋がっていられる。

 

余談だが、台湾系カナダ人で日本語検定1級保持者の友人曰く、北京語の「加油」は、日本語の「頑張れ」と同じ意味らしい。