KitsShino

KitsShino’s blog

日本語英語脳内スイッチ活性化を目指す

ADHDって障害?特徴?私は、デザインだと思う

私は、子供の頃からADHD(注意欠損・多動)で変わっていた。子供の頃は、忘れ物が多くて、小学校の忘れ物グラフなんか、多い子でも10個とかなのに、私の場合ぶっちぎりで100個単位(笑)。時として衝動的、じっと座っているのは苦手だけど、好きなことに没頭すると超人並みのスタミナと集中力を出す・・・が、興味のないことはとことん出来ない。痛みに鈍く私の場合、視覚的刺激をコントロールする力が弱いので、常にキョロキョロしている。会話の最中視線が飛んでしまうこともあるので、話を聞いていないと疑われることもしょっちゅう。子供の頃は、知能テストを何度も受けさせられ、私の知能が描き出す五角形の歪さ(できる事とできない事の落差)ときたら、もう、呆れて笑うしかないレベル!

大人になってからは、片付けられない、よく喋る、視線が定まらない、話が飛ぶ、ちょっと変わったおばさんとして、周囲に甘えながら、自分を客観的に見ることができている。30代前半で初めてADHDと診断されてリタリンを処方されたが、服用しなくてもさほど生活に支障をきたしていない・・・と思う。いや、時として失敗はあるが、大ごとには至っていない。

難しいことはわからないが、多分、私は脳の中の認識能力と記憶の仕方が特殊なので、クレジットカード番号と有効期限は8枚までならほぼ間違いなくその場で覚えられるし、ルービックキューブだって手渡されてから5分ぐらいで3面完成できるのに、コピーした紙を3ページずつ揃えてホチキスで止めるとか、洗ったソックスをペアにして揃える作業は絶対に間違える。

痛みを伝達する経路も違うためか、無痛症かと思うほど過集中したり、興奮していると痛みに鈍感だったりする。例えば、出産の時、羊水が漏れているのに陣痛が起きず、陣痛促進剤を点滴された。実は、妊娠にこぎつけるまでに2回の流産後、6年の不妊治療。そして妊娠中、安定期までひどい悪阻と切迫流産でハラハラドキドキ、妊娠後期は切迫早産で絶対安静と息子を授かるまでは常に緊張していた為、いざ出産で病院に着いた時には待望の赤ちゃんを授かる喜びでナチュラルハイ(自分でジョークを飛ばして、ゲラゲラ笑いが止まらず)!陣痛が起こっても、痛みが感じないので促進剤の点滴の量を増やされた。もちろん、分娩室に入ってからの3時間は人並みに苦しんだが、お産としては非常に簡単だった。髄膜炎になった時は、最初は肩こりと勘違いしてジムで体を動かしているうちに、下半身が麻痺してきて大事に至る寸前だった。もちろん、車の運転は、視覚的刺激に抗えない私にとっては自分の命だけじゃなく、他人の命だって一瞬の不注意で奪いかねないので、極力避けている。

子供の頃は、自分のポンコツさに悩んだり、コンプレックスを持ったりしたけれど、そのうち自分の「特徴」と認識するようになり、歳を重ねて多少図々しく生きられる現在に至っては「デザイン」なのだと開き直っている。「片付けられない女たち」という本が日本で知られるようになった2000年以降、何かと「ADHDの傾向があって」とか、「ちょっとADHDが入ってる」とかヘラヘラ笑いながら言ってる輩、つまり「偽物」が巷に増えてきた。もし、それがADHDじゃなくAIDSだとしたら「AIDSの傾向あるんです」って軽々しく口にできる?本物のADHDを持って生きてきた私は、偽物が出てきた時点で「私のデザインが、人様から真似されるほど格好いいんかい♪」と腹の底で苦笑い。

アスペの人も、鬱の人も、ディスレキシアの人も、それはデザインなのだからって開き直って行ける世の中に早く変わるといいよね。

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